ごはんの種は蜜の味

二進も三進もいかないアラサーなオタク女の日々

お題「受験」〜この世で最もアドバイスしてはいけない人間〜

今週のお題「受験」

 

管理人はいわゆる一般的なイメージの受験勉強をしていない。

 

いや、多少語弊があるが、血の滲むような努力の末に涙の合格発表、のようなサクセスストーリーを経験しなかっただけの話だ。

 

 

管理人は近畿地方にある、四年制の芸術大学の卒業生だ。
実は芸術大学に入る前、画家のもとで絵を学んでいたが、高校三年生の夏に筆を折った。

えっ、普通そのまま美術の道に進むものでは?

そう言われがちなのだが、当時若干の中二病的思考に陥っていた若かった管理人は、絵で食べていくビジョンが描けなかった。
漫画家に興味はあったが、すでに漫画は殆ど描いておらず、油絵でも画家として食っていくと考えると、どうすれば生活費を稼ぐことができるか思い描けなかった。

何より、それで食べていけるような人間は、高校までの間にデビューしているものだし、大学でデビューとしても、まったく違う分野の大学である方が話題性もある。そう考えていた。

 

無論、デビューなんてとんでもない。実力にしても子ども二科展で二度入選した程度だ。ただ、これに関しては、逆に言えば子ども二科展にしか出したことがないので、他でどういう成績を残せたかは今を以てしても謎のままだ。

 

今思えば少し勿体ない。高校デビューこそ叶わなかったが、十代であるアドバンテージは確かに存在していた。アラサーになった今なら分かる。充分若いよ。

 

そんな管理人だが、前述通りに芸術大学へ進学している。

専攻は美術でも、ましてや音楽でもなく、実は文芸分野である。小説、脚本、評論と言った、とにかく文章による表現を学ぶ分野に進んだ。

何故美術でなく文芸か。理由は、まぁ当時小説で同人やっていた、と言うのも大きいのだが、まず「文章が書ければ食べていけるのではないか」と言う打算があった。

どんな職種に就くとしても、文章力とは無縁ではいられない。書かずとも、読解力がなければまともな生活ができない。識字率がほぼ百%の日本社会において、文章が書けることは当然とされているが、逆に日常的に接する文章のレベルも高い国でもある。ぶっちゃけ分かりづらい文章が多いし公的な文書とか法律文とかね。

 

ならどの大学へ行っても良い気もするが、そこを選んだ理由はきちんと存在している。

どうしても、この教授に教わりたい。そう思った人物がいたのだ。こればかりは他の大学では代替ができない。
東京の大学がいい、せめてもっと有名なところとも言われたが、立地や偏差値に変えられない「オンリーワンの理由」が確実に存在していた管理人には響かなかった。

 

 

前提の話が長くなったものの、実は高校一年生の段階で進学を決めていたため、準備期間は長かった。

入試は小論文のみだったため、こつこつと本を読み、文章を書いた。
同人小説も書いていた

 

だが、思わぬ事件が発生する。

 

高校三年生になった時、MMOゲームにハマってしまった

 

そりゃもう廃人一歩手前だ。それでも、学校には通うだけ通っていたのだが、成績は下がった。非常にやばいパターンである。さらにアホなことに「他の大学行く意義を見出せないので、滑り止めは受けません」と宣言してしまった。

 

 

んんん〜〜〜〜若気の至りっ!!

 

 

 

MMO廃人寸前、かつ滑り止めを受けない、成績下降者。

結果どうなったかと言うと、

 

 

 

一発で合格してしまった。

 

 

 

ちなみに、一種の囲い込みとも言われるAO入試ではない。
AO入試はそもそもなかったし、あったとしてもMMO廃人一歩手前の人間の成績など推して測るべしなので、むしろAO入試だと落とされていた。

推薦入試ではあるが、特に成績の基準はなく、高校の校長が「願書出スヨーン」と送ればひとまず受理して貰えるもので、あとは入試時の点数だけで決定する。

ちなみにだが、この年は諸事情により、倍率が例年よりも跳ね上がっていた。
幾重にもやばい状況だったのだ。

 

運が良かったのだろう。きっとそうだ。

だが、運と言うのは馬鹿にできない。運が悪ければスタートラインにすら立てない状況も往々にして存在するからだ。

 

 

だが、正直言ってこんな人生なめくさった受験方法はオススメできない。

リスクがあまりに大き過ぎる。

管理人は非常に運が良かった。まるで間と間を縫うように、するんと合格のボーダーを越えたと言う面も大きい。

しかしながら、全く何もしなかったかと言うと、そうでもない。

小論文は一朝一夕で技術が身に付くものではない。何かしら文章を書き、本を読むことが一番の近道だ。
管理人は二年以上の準備期間があったことと、本を読むことと文章を書くことは継続していたので、とりあえず当時の合格ラインの文章は書くことができていた。

 

あとは、受験生本人だけではどうしようもないのだが、家族の度量も必要になる。

「うちの子は絶対合格するわ♡」と言う、何を根拠にしているのか謎の自信があった両親及び親族により、管理人もそれがプレッシャーではなく「確かに!」と胸を張っていたのも、案外運を呼び寄せる結果となったのかもしれない。

 

ちなみにMMOだが、今はすっかり引退している。

 

 

 

 

何とも参考にならない受験話だ。

管理人はきっと受験生にアドバイスしてはいけない人間に違いない